悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

6-4)瞑想と神経伝達物質(ホルモン) 6-4-0)神経伝達物質とホルモン

6-4)瞑想と神経伝達物質(ホルモン) 6-4-0)神経伝達物質とホルモンこの第四節では、神経情報伝達物質について説明して行きます。ということですが、まずは神経伝達物質とは何なのでしょうか。それは、脳を含めて身体内の特定の器官の働きを調節するための神経…

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-4)意思決定を司るネットワーク

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-4)意思決定を司るネットワーク脳の意思決定を司るネットワークは二つに分かれます。一つは、自分の意志に合った行動を選択しようとするセントラル・エグゼクティブ・ネットワーク。もう一つは、過去の記憶から半自動的に無意識…

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-3)サリエンス・ネットワーク(SN)(顕著性ネットワーク)

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-3)サリエンス・ネットワーク(SN)(顕著性ネットワーク)顕著性ネットワークは、「島皮質前部」と「前帯状回背側部」(認知領域)という2つの脳領域で構成されています。注1)前帯状回は、扁桃体、中心灰白質、腹側線条体、眼窩前頭前野…

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-2)デフォルト・モード・ネットワーク 6-3-2-2)デフォルト・モード・ネットワークと瞑想

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-2)デフォルト・モード・ネットワーク6-3-2-2)デフォルト・モード・ネットワークと瞑想反応(注意を向ける)したり判断したりせずに、ただただ観察するのみの瞑想(観察瞑想)を行うと、感情や記憶に関わる領域(大脳辺縁系)と、DMNと…

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-2)デフォルト・モード・ネットワーク 6-3-2-1)デフォルト・モード・ネットワーク全般

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-2)デフォルト・モード・ネットワーク受動性意識(無意識処理)(ボトムアップ処理)(DMN)6-3-2-1)デフォルト・モード・ネットワーク全般デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)は、覚醒し休んでいる時でしかも能動的には何もしていない…

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-1-2)外向性セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-1-2)外向性セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)内へ向かう(内向する)高次の意識であるDMN(内向性)と対照的に、CENは、目の前にあるタスク(課題)に集中して活動する時に活性化される脳内神経ネットワークです。「即今…

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-1-1)セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)全般

6-3)瞑想と神経ネットワーク 6-3-1-1)セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)全般積極性意識(注意:トップダウン処理・能動性・主体性)=ワーキングメモリ=作業記憶=前頭頭頂注意(背側)ネットワーク=中央実行機能(CEN)。何かに意識(能動・意図)的に注意…

6-3)瞑想と神経ネットワーク

6-3)瞑想と神経ネットワーク 脳では、脳の個々の領域が個別的機能を持ちます。しかし人間が知覚したり活動したりするとき、機能的には異なる領域間でネットワーク(回路・回線)を形成して、新しい機能を生み出し(創発して)有機的協同的に活動します。ここでも…

6-2)瞑想と脳 6-2-11)脳梁

6-2)瞑想と脳 6-2-11)脳梁観察瞑想は、前頭葉(前)と視覚野(後)を連絡する上縦束(伝導線の太い束)と、左右を連絡する脳梁の結合性(神経線維束密度の増加)を高めます。観察瞑想によって、脳梁の密度が向上し左右の脳の連携が強まって、前頭葉を含む大脳半球全…

6-2)瞑想と脳 6-2-10)視床と情報制御

6-2)瞑想と脳 6-2-10)視床と情報制御視床は、五感から入って来た感覚情報の一部を脳内深くに送り込みます。具体的には視床は脳のほぼ中央に位置し、嗅覚以外のあらゆる感覚情報(体性感覚、痛覚、視覚、聴覚、味覚など)を大脳新皮質に送る一大中継基地(感覚の…

6-2)瞑想と脳 6-2-9)記憶の海馬(海馬傍回)

6-2)瞑想と脳 6-2-9)記憶の海馬(海馬傍回)感覚器官から入ってきた情報は、海馬で一時保管されます。つまり海馬は短期記憶を担っています。短期記憶は、何かの作業をするために短い時間だけ覚えておく必要のある記憶で、その作業が終わってしまえば消去してし…

6-2)瞑想と脳 6-2-8)前部帯状回(前部帯状皮質)

6-2)瞑想と脳 6-2-8)前部帯状回(前部帯状皮質)前頭前野の後ろ側に脳梁を覆うように位置する前部帯状回は、前頭前野と連係して、自己制御、つまり、注意と行動の対象を意図的に決め、その場にふさわしくない反射的行動を抑え、過去の経験からの学習をもとに最…

6-2)瞑想と脳 6-2-7)扁桃体と感情

6-2)瞑想と脳 6-2-7)扁桃体と感情瞑想をしていると、感情刺激情報の処理を司る扁桃体の活動が弱まります。しかも右扁桃体(悲観主義)の灰白質の体積が減少して行きます。右扁桃体は、即座に刺激知覚をするのに対して、左扁桃体(楽観主義)には変化がない。それ…

6-2)瞑想と脳 6-2-6)脳幹網様体(意識発電所・危機管理センター)

6-2)瞑想と脳 6-2-6)脳幹網様体(意識発電所・危機管理センター)脳幹網様体は、延髄から中脳まで、即ち脳幹の全体に広がりを持つ構造体です。網様体には実に様々な情報が流入します。例えば、脊髄から「痛覚」が入り、「視覚・聴覚・前庭覚(平衡感覚)・顔面の触覚」も…

6-2)瞑想と脳 6-2-5)「側頭頭頂接合部」と「共感」 6-2-5-2)共感の神経基盤

6-2)瞑想と脳 6-2-5)「側頭頭頂接合部」と「共感」6-2-5-2)共感の神経基盤知能を司る領域と共感力を司る領域は、双方とも脳の前頭前野が関わります。他者と協力しあう「社会性」を身につけていくには、他人の気持ちや考えを感じ取る共感力が必要不可欠です。自己、…