悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-3-1)自律性を担保するオートポイエーシス

1-2)宇宙原理の階層構造

1-2-3)「法」の階層構造
1-2-3-3-1)自律性を担保するオートポイエーシス
物質、細胞、神経系、生物体などが、各階層(物質、細胞、脳、身体の総合体としての生物)内で自分で自分自身を造り出すという自給自足型自律サイクルを重層的に反復することで、自律的に秩序が生成される(生命)現象を、「オートポイエーシス」といいます。
生命(生物)は、細胞を構築することで、細胞内に遺伝子(自己構築情報:オートポイエーシス機能)を獲得することで、また動物では、体内に脳(情報加工処理機構)を構築することで、身体的にも精神的にもオートポイエーシスを獲得しました。細胞が身体面での環境からの自律を確保し、その内で脳が心理精神面での環境からの自律を確保しました。
このオートポイエーシスの持つ特徴は、システムの構成要素の作用・作動・働きの過程によって、最終的にその構成要素自体を作り出すという1)自家生産型「円環的な組織」である、と同時に、そのことによってシステムが自己とそうでないもの(環境)との2)「境界を自ら決定」づけます。つまりオートポイエーシス機能によって、環境内の要素を利用しつつも、環境からの「自律性・独立性を獲得」できたということです。生命(生物)は環境に存在する物質(要素)からだけで構築可能です。脳が紡ぎ出す精神は環境から獲得される情報からだけで構築可能です。しかも身体もそれに付属する脳も記憶装置(細胞内遺伝子と脳内海馬)を内蔵していれば、その記憶装置をアップデートすることで無限に進化できます。しかもその記憶装置も自前です。