悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

2)過去の人々の(悟り)証言 2-2)「道元」の「言葉」

2)過去の人々の(悟り)証言

2-2)「道元」の「言葉」
「いとふことなく、したふことなき、このときはじめて仏のこころにいる。ただし、心を以てはかることなかれ、ことばを以ていふことなかれ。ただわが身をも心をもはなちわすれて、仏のいへになげいれて、仏のかたよりおこなはれて、これにしたがひもてゆくとき、ちからをもいれず、こころをもつひやさずして、生死をはなれ、仏となる」。
注)いとふ・したふは、扁桃体(感情機能)が関わります。はかる・いふは、大脳新皮質(特に前頭前野)の機能です。
仏道をならふといふは、自己をならふなり。自己をならふというは、自己をわするるなり。自己をわするるといふは、萬法に証せらるるなり。萬法に証せらるるといふは、自己の身心および他己の身心をして脱落せしむるなり」。
この表現(脱落)は、この後(2-4)で紹介するエックハルトの「離脱」を思い浮かべます。
鎌倉時代初期の禅僧で、曹洞宗の開祖となった「道元」のいう上記のことばを個別具体的技能(弓術)で体得した実例が、上の「弓と禅」です。この(無心の心で行う)能力を体得した段階で、弓術(人為)は弓道(無為自然)となります。それを道元は上記の表現で言い表しています。またスポーツ界では、このような心理身体(心身)状態になることを、「ゾーンに入る」という。