悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

5-6)瞑想と意識 5-6-2)意識(特に覚醒意識)とは

5-6)瞑想と意識

5-6-2)意識(特に覚醒意識)とは
上(5-6-1)で、意識を消すという話になりましたので、ここからは意識につれて考えて行きます。まず意識とは、1)起きている覚醒状態、2)自分の今ある状態や、周囲の状況などを「認識」できている状態をいう。ここでは、意識を、「自分の周囲の環境と私たちの内部状態を認識把握」させる認知機能(メタ認知機能を含む)として扱います。
しかし先ずは意識の内で覚醒状態から話を続けます。脳幹の網様体を含む上行性網様体賦活系という構造が、意識(覚醒意識)を生み出します。この覚醒だけでは中身(情報)を把握できない、つまり中身(情報)が空っぽの空き箱に過ぎない。また催眠は意識の狭窄(狭さ)を作り出します。故に意識に流入する情報も、水道の蛇口がするように制限されます。催眠がそうであるように認知されてはいても意識化されない場合と部分とがあります。それは認知の多くが無意識内に留まっていて、意識にまで昇って来ないからです。つまり、認知は無意識的状態に留まる可能性があります。逆からいえば、意識は認知よりも階層が上に位置します。ということで、ここであらためて意識って何なのだろうかということを考えて行きます。