悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

6-1)瞑想と脳波 6-1-5-3・4)α波(アルファ波)(8~12Hz) 6-1-5-3・4-1)α波(アルファ波)(8~12Hz)全般

6-1)瞑想と脳波

6-1-5-3・4)α波(アルファ波)(8~12Hz)
6-1-5-3・4-1)α波(アルファ波)(8~12Hz)全般
θ波の発生源は、α波に比べ頭皮上からより深い位置(内側)にあります。それに対して、リラックス(安静)状態、休憩状態、集中状態、閉眼時に出現するアルファ波は、「後頭部(視覚野)」を中心によく現れます。例えば周囲の物体に注意を払っている時に8Hzの脳波(アルファ波とシータ波の境目)が出現しています。アルファ波は、左右(右脳左脳)差は少なく振幅が増加したり減少したりを繰り返します。
注)下前頭後頭束が、後頭極(一次視覚野:視覚情報の処理)から前頭極を結ぶ最も長い白質神経束で、「注意」や感情理解において重要な役割を果たします。
アルファ波は、精神(高次機能)的に比較的活動していない時に出現します。なので注意や精神的努力など積極性意識(作業記憶)によって抑制減衰します。アルファ波は開眼(視覚情報流入)により抑制されるが消滅されない場合も多い。
ベータ波ではなくアルファ波の増大は、飽きや馴れがきて課題への集中(積極性)を欠いて来たことを示すかもしれない。つまり注意力に余力(受動性意識状態)があるアルファ波優勢時は全集中状態とはいえず、注意に余力のないシータ波優勢時が高い集中状態(注意力の全力投球)といえます。
アルファ波が減少するのは、より緊張度(意識度)が高い開眼時、運動時、精神活動(暗算・読書など)時、緊張時と、逆により緊張度(意識度)がより低い入眠時(睡眠時)です。アルファ波時は催眠術にかかりやすいような状態でもあります。脈拍は遅めになり、呼吸数も通常に比べて減少しています。これは副交感神経優位を意味します。
成人の安静閉眼時の脳波の特徴として、後頭部と頭頂部に、律動的な高振幅のα波が出現します。後頭部に比べ、前頭部、中心部、前側部には低振幅の低め速波が多い。左右対称で振幅の周期がほぼ同じで同期しています。前頭前野では、背側部(外向性)よりも腹側部(内向性)の方が活性化します。つまり内向を示唆しています。
前頭部のアルファ波は、ものごとに集中するほど後頭部のアルファ波とのずれが小さくなる傾向があり、この値を「集中度の指標」として用います。瞑想が深い状態の時ほどアルファ波が大きくなります。クラシックなどの音楽や自然音などのヒーリング効果のある音を聞くとアルファ波(受動性意識状態)が発生します。リズム(律動)波(アルファ波)は、視床(ボトムアップ感覚情報の管理センター)が起源といわれます。9~11歳以上から成人までの主周波数です。飛行操縦士が着陸した時、テスト問題を解いた直後(ホッとした時・緊張解消時かも)などに短時間のアルファの上昇が見られます、温かに風呂に入ったように。逆にストレス下、不安時、即ち緊張時ではアルファ波は低い。
注)ヒーリング効果とは、α波が出始めると、副交感神経の働きが高まり、代わりに交感神経の働きが穏やかになり、リラックス(身体的休息)モードになり、神経のバランスが回復することです。