悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

6-2)瞑想と脳 6-2-3)前頭葉 6-2-3-2)前頭前野 6-2-3-2-1)前頭前野全般

6-2)瞑想と脳

6-2-3)前頭葉
6-2-3-2)前頭前野
6-2-3-2-1)前頭前野全般
前頭前野とは、前頭葉の内前半部分(後半部分は運動野)をいう。人間の前頭前野は、大脳(全体)の中の約30%を占めていますが、動物の中で最も大きい前頭前野を持っているチンパンジーでも7~10%くらいしかありません。
注)人間では大脳(=大脳新皮質大脳辺縁系大脳基底核)が大きく発達しており、脳全体の80%ほどの重さを占めています。
大脳新皮質の中でも前頭前野は、考える、記憶する、発想する、感情を制御する、判断する、応用するなど、人間にとって重要な働き(高次精神活動)を担っているため、人間を人間らしくするために最も重要な存在です。また能動的注意(トップダウン型注意)制御を行う最重要脳部位も、前頭前野です。
 その前頭前野は、機能別に、「外側前頭前野(背外側)」、「眼窩前頭前野」(腹側部あるいは腹内側部)、「内側前頭前野(正中部)」に下位分類されます。外側部は行動の認知・実行制御、内側部は心の理論・社会行動・自発性、腹側部は行動の情動・動機づけ制御・反応抑制・注意の選択に重要な役割を果たします。
注1)腹側部は、大脳辺縁系大脳基底核など下位階層と強く連係します。
注2)モニタリング(メタ認知)は、両側前頭前野の正中部(内側前頭前野:情報担当)と背外側前頭前野(制御担当)の機能と関連します。