悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

6-4)瞑想と神経伝達物質(ホルモン) 6-4-3)アセチルコリン 6-4-3-1)アセチルコリンとドーパミンとセロトニンの関係

6-4)瞑想と神経伝達物質(ホルモン)

6-4-3)アセチルコリン
6-4-3-1)アセチルコリンドーパミンセロトニンの関係
アセチルコリンは、ド-パミンと互いに拮抗し合う物質です。脳内のド-パミン作用が弱くなると、アセチルコリンの作用が強くなります。ド-パミンは、アセチルコリンの働きを抑える作用によって、自身の作用を強めることができます。
アセチルコリンは、錐体細胞(大脳皮質の投射型興奮性神経細胞)の興奮と抑制のバランス調整に関与します。つまり錐体細胞に対して興奮・抑制の二面性の作用をもたらします。
前脳基底核コリン作動性神経は、脳全体にアセチルコリンを広く放出する重要な神経細胞です。背側縫線核セロトニン神経(背側経路)が活性化すると、大脳皮質(の機能)を活性化する前脳基底部「アセチルコリン」神経(腹側経路)の働きが抑制されます。しかし、ノルアドレナリン神経を含む、背側経路側の網様体賦活系は、その影響を受けないので、覚醒意識(網様体賦活系)ははっきりとしながらも、大脳新皮質(認知機能)の働き(アセチルコリン神経)が抑制されるため、「無の境地」(部屋は明るいが誰もいない)になるのです。意識ははっきりしているが、精神活動がないという「無」の状態をもたらします。
注)前脳基底部は、前頭葉底面の後端に位置し、主に脳幹部と辺縁系から入力を受けます。