悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

5-1)瞑想「プラティヤハーラ」と内向外向 5-1-5)内向性の特徴

5-1)瞑想「プラティヤハーラ」と内向外向

5-1-5)内向性の特徴
「内向的」な人は、前頭葉視床前核(後部帯状回と結合して大脳辺縁系(情動や記憶)と連携)が活性化しやすい。これらの部位は、例えば将来設計を立てたり、疑問を説き明かそうとしたり、過去の経験・出来事を思い出そうとしたりする時に活性化します。
外向的な人と比べて、内向的な人は、ドーパミン閾値(反応開始数値)が低い。つまりドーパミンへの反応度が、内向型は高く外向型は低い。内向型の人は、(外から見える)行動ではなく内的経験(心の中での活動:記憶、思考、計画など)を処理する脳の部位が頻繁に活性化します。だから内向型は、一人になって内面の思考や感情に自然と心が向かいます。どちらかと言えば孤独愛好家です。
自律神経に関しては、副交感神経の活性化によって放出されたアセチルコリンが、交感神経と結合すると、交感神経からの(交感神経を活性化する)ノルアドレナリンの放出を抑制する方向に働きます。
つまりアセチルコリンは、間接的に交感神経の働きを抑制します。逆に交感神経の活性化によって放出されたノルアドレナリンが、副交感神経と結合することで、副交感神経からのアセチルコリンの放出を抑制させます。つまり副交感神経と交感神経とは相互抑制的に制御し合うという関係にあります。脳機能に関して、「内向」中は、脳波が「アルファ波」になっていることが多く、その時には、「デフォルトモードネットワーク」(DMN)が主導権を担います。
注)副交感神経は、神経伝達物質としてアセチルコリンを放出することからコリン作動性神経と呼ばれます。