悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

5-3)観察瞑想とメタ認知 5-3-4)DMNと自己評価

5-3)観察瞑想とメタ認知

5-3-4)DMNと自己評価
デフォルトモードネットワーク(DMN)(内側前頭前野、前部帯状回、後部帯状回、下頭頂小葉などの複数の脳領域で構成されるネットワーク機能)は、自己について思考している時に活性化します。メタ認知は、自己評価を含む自己に関する認知にも関わります。メタ認知能力に乏しい人は、客観視(客観的評価)ができないので、自己を過少に評価するか、逆に過大に評価するかの極端な態度を示しやすい。このようにメタ認知能力に乏しい人は、自分の良い部分や悪い部分を客観的かつ平等に捉えることが難しい。しかも、認知の偏りが生じていること自体をも自覚できていないので、自己を過少に評価する人は、置かれている状況を自己否定的に捉え過ぎるし、逆に自己を過大に評価する人は、状況を楽観的に捉え過ぎてしまう傾向があります。
ということで、メタ認知能力が向上することによって、自分の多面性について客観的に捉えることができるようになれば、自己をありのままに受け入れる自己受容が進むので、自己肯定感が高められて、結果として、全体としての人格自体は肯定しながらも時々の個々の行動面での非だけに焦点を当てることが可能になります。これを観察瞑想をすることで得られます。
注)「人格」とは、性格、気質、興味、態度、価値観などを含む、個人の「統合体」をいう。