悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

6-1)瞑想と脳波 6-1-6)睡眠中の脳波 6-1-6-1)睡眠中の脳波

6-1)瞑想と脳波

6-1-6)睡眠中の脳波
6-1-6-1)睡眠中の脳波
脳幹網様体賦活系(意識発電所)-視床(変電所)-大脳皮質(消費地)」の連絡によって、波形の成り立ちは説明されます。睡眠が深くなるにつれて、脳幹網様体賦活系、視床、皮質の順に求心性(ボトムアップ)支配が順次減少する。睡眠に向かう場合は、脳波がベータ波(心身共の覚醒活動)、アルファ波(覚醒しつつの休息)、シータ波(リラックスしつつの内向集中)、デルタ波(心身全般休息)の順に周波数が順次低くなって行きます。入眠期には、脳幹網様体賦活系からの視床や皮質への求心性入力が減少することでアルファ波の形成は減少します。脳波的には睡眠初期とレム睡眠は同じです。脳幹網様体賦活系(覚醒力)の求心性入力(影響力・支配力)が減少することで視床-皮質の神経路が独立性を持ち始めます。深い眠りでは、視床(感覚情報)からの求心性入力も減少することで、皮質が独立性(独り歩き)を持ち多形性のデルタ波を形成します。
脳幹網様体賦活系は、「中脳橋被蓋」(脳幹に所属)から生じる複数の上行性経路から構成され、「視床」および「大脳皮質」に到達するまでの間に、「視床下部」(睡眠中枢と覚醒中枢)や「前脳基底部」(アセチルコリン:行動的覚醒・注意・集中度を調整)などの各レベルで付加的な入力が合流して順次増強されて行きます。
参考)5-6-2-2)「統合情報理論
レム睡眠中には、脳波は比較的早いθ波が主体となります。θ波(6~10 Hz程度の脳波)は海馬から発生します。視床下部に少数存在するMCH神経(メラニン凝集ホルモン産生神経細胞)がレム睡眠中に活性化し、記憶を消去・忘却する役割があります。このMCH神経はレム睡眠の制御にも関わります。具体的にはMCH神経を活性化させると、レム睡眠が始まります。つまりレム睡眠中に記憶の選別が行われることを意味します。
注)夢はレム睡眠(浅い眠り)の時に見ています。この時の脳波を調べると、右脳(空間・画像・映像)が活発に動き、海馬(記憶)・側頭連合野(物の認識)・視覚野(視覚映像)などに動きがあります。