悟りへの瞑想の道を脳科学から解説

悟りとはどうなることなのかを、瞑想で悟りを得る道筋を脳科学から具体的に解説して行きます

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-4)自我は自己限定

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-4)自我は自己限定西田幾多郎は、「無が自己限定して有が生成する」という。有とは、基礎要素が幾つか組み合わさったもの(全てではなく幾つか=自己限定)、をいう。例えば、アルファベット(26文字:a・b・c・d・e・f・.....)の個々の…

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-3)仏の自性は無自性

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-3)仏の自性は無自性本来自己は仏なのに、自己は自我(人間)だと誤解して、固定的自我を自己(真の自己・最高階層)だと見誤っています。法(最高階層の法)は、固定的自我からの念(意識)では受け取れず、「念を消した無念」という…

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-2)人間は何故法を受けられないのか

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-2)人間は何故法を受けられないのかでは、本来人間には最高の法が受け取れる能力(仏性)を持つと言われているのに、何故その仏性を受け取れないのでしようか。実は、今までの文章で散々解答を述べてきました。しかしあらため…

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-1)一切衆生悉有仏性

3)何故「法」を「受け取れない」のか 3-1)一切衆生悉有仏性 仏教はいう、「一切衆生悉有仏性」(一切衆生はことごとく仏性を有する)と。あるいは「草木国土悉皆成仏」と。一切衆生は、あるいは草木国土は、仏性(悟りを開く可能性)を持つと、成仏(悟りを開く)すると。…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-9)イスラム教神秘主義

2)過去の人々の(悟り)証言 2-9)イスラム教神秘主義 イスラム教神秘主義(スーフィー:スーフィズム)は、「内なる神との合一」を目的としています。「人間的自我の消滅とは、神の実在性の顕現がその者の内部を占拠して、もはや神以外のなにものの意識もまったく残…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-8)「バラモン教」の「梵我一如」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-8)「バラモン教」の「梵我一如」「梵我一如」思想とは、自然的世界の根本原理であるブラフマン(梵)と、人格的な自我の原理であるアートマン(我)との本体が同一無差別であるという思想をいう。これは、インド哲学の中で、特にウパニシャ…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-7)「親鸞」の「自然法爾」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-7)「親鸞」の「自然法爾」鎌倉時代前半から中期にかけての仏教者で、浄土真宗の宗祖である親鸞のいう「自然法爾」とは、自力(人為)を捨て、如来の絶対他力にまかせきる、ありのままにまかせきることです。親鸞は、救済は人間のはからい…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-6)「西田幾多郎」の「統一力」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-6)「西田幾多郎」の「統一力」明治から昭和にかけて生きた哲学者西田幾多郎が、場所的論理とは、「自己は自己を否定するところにおいて真の自己である」という。参禅によって悟りを開いた西田の代表的著書「善の研究」で、「神とはこの宇…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-5)「パウロ」の「内面のキリスト」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-5)「パウロ」の「内面のキリスト」上(2-4)でエックハルトは、「魂の根底に神の子の誕生(神の子としての転生)が起こる」という。これを別の表現で言い表したのが、初期キリスト教の使徒であり、新約聖書の著者の一人でもあるパウロです…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-4)「エックハルト」の「離脱」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-4)「エックハルト」の「離脱」神聖ローマ帝国(9~10世紀中央ヨーロッパに成立し1806年まで存続)時代の中世ドイツでのキリスト教神学者かつ神秘主義者であった「マイスター・エックハルト」はいう、「意志が一切の我性から解き放たれてい…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-3)「沢庵禅師」の「不動智神妙録」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-3)「沢庵禅師」の「不動智神妙録」「不動智神妙録」は、江戸時代初期の禅僧沢庵宗彭が執筆した「剣法(兵法)と禅法の一致(剣禅一致)」についての書物です。「(一枚の葉に心をとられると残りの葉や樹木全体が見えなくなるから、一葉に心を止…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-2)「道元」の「言葉」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-2)「道元」の「言葉」「いとふことなく、したふことなき、このときはじめて仏のこころにいる。ただし、心を以てはかることなかれ、ことばを以ていふことなかれ。ただわが身をも心をもはなちわすれて、仏のいへになげいれて、仏のかた…

2)過去の人々の(悟り)証言 2-1)「オイゲン・ヘリゲル」の「弓と禅」

2)過去の人々の(悟り)証言 2-1)「オイゲン・ヘリゲル」の「弓と禅」ある外国人(ドイツ人)哲学者「オイゲン・ヘリゲル」が、日本で弓道を修得した時の経過を書いた、とても有名になった本「弓と禅」の中から「師範と弟子の会話と独白」部分を一部引用します。彼が会得した…

2)過去の人々の(悟り)証言

2)過去の人々の(悟り)証言 第一章では理論的な内容を述べましたが、ここ第二章では主に悟りを目指す、あるいは悟りを開いた数々の禅僧・著名人などが蓄積して来た体験談・証言に耳を傾けたいと思います。「道」「法」「神のことば」は、具体的な物事を通じて実践され…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-5)仏性法則

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-5)仏性法則 ここで「仏性法則」という言葉を仮に立てましたが、中身については、法・道・ことばを指しています。ただし法・道・ことばは、仏性法則だけではなく最低(物理法則)から最高(人間法則)までのあらゆる…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-4)「脳の獲得」によってもたらされた情報の進化 1-2-3-4-3)人間法則(知性・理性:大脳新皮質)

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-4)「脳の獲得」によってもたらされた情報の進化1-2-3-4-3)人間法則(知性・理性:大脳新皮質)更に人間は、感情(大脳辺縁系)の上に、人間法則(知性・理性:大脳新皮質)を重層させます。知性・理性は、本能が担当す…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-4)「脳の獲得」によってもたらされた情報の進化 1-2-3-4-2)感情(大脳辺縁系)

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-4)「脳の獲得」によってもたらされた情報の進化1-2-3-4-2)感情(大脳辺縁系)脳は、「本能」(脳幹)の上に、「感情」(大脳辺縁系)を重層させました。感情は、集団・群れを形成する「社会性」を持つ種から明確に出現す…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-4)「脳の獲得」によってもたらされた情報の進化 1-2-3-4-1)本能(脳幹)

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-4)「脳の獲得」によってもたらされた情報の進化情報の階層構造:1)本能(:脳幹)⇒2)感情(:大脳辺縁系)⇒3)「人間法則」(知性・理性:大脳新皮質)1-2-3-4-1)本能(脳幹)本能は、環境への「能動的直接的な反応」(主に行動…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-3-2)生物内の情報の階層構造(脳の階層構造)

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-3-2)生物内の情報の階層構造(脳の階層構造)物質は、物理法則と化学法則をもろに完全他律的に必然として受けます。全く逆らえません。しかし細胞を持つ生命(生物)は、細胞膜に守られた細胞を持つことで、物…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-3-1)自律性を担保するオートポイエーシス

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-3-1)自律性を担保するオートポイエーシス物質、細胞、神経系、生物体などが、各階層(物質、細胞、脳、身体の総合体としての生物)内で自分で自分自身を造り出すという自給自足型自律サイクルを重層的に反復…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-3)生物法則

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-3)生物法則「生命」の基礎的活動が「細胞」から生まれます。すべての生物は細胞でできています。生物は、基礎要素として細胞で構成されています。そしてすべての細胞は「細胞膜」で包まれています。つまり、すべ…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-2)化学法則

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造1-2-3-2)化学法則化学とは、物質が、何から、どのような構造で出来ているか、どんな特徴や性質を持っているか、そして「相互作用や反応」によってどのように「別なものに変化」(物質の化学変化・化学反応)するかを研…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造 1-2-3-1)物理法則

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-3)「法」の階層構造法(法則)も階層構造になっています。例えば1)「物理法則」⇒2)「化学法則」⇒3)「生物法則」(3-1)本能:脳幹⇒3-2)感情:大脳辺縁系)⇒3-3)「人間法則」(知性・理性:大脳新皮質)⇒4)「仏性法則」(3-1)本能⇒3-2)感情⇒3-3)知性・理性⇒…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-2)(ヘーゲルの)「弁証法」

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-2)(ヘーゲルの)「弁証法」弁証法は、一般的には、「一つの物事を、対立した二つの規定(要素)の統一としてとらえる方法」をいうが、私が取り上げるのは、その内で「ヘーゲルの弁証法」です。ヘーゲルの弁証法とは、定立(正・テーゼ)、反…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-1)複雑系とは

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-1)複雑系とは複雑系とは、数多くの要素で構成され、それぞれの要素が相互にかつ複雑に絡み合った系(システム)をいう。その特徴には、1)開放性、2)非線形性(トーナメント形式)、3)自己組織性があります。複雑系は、分解(階層の下…

1-2)宇宙原理の階層構造 1-2-0)トーナメント形式(階層構造)とは

1-2)宇宙原理の階層構造 前節(第一章第一節)では、ずいぶん昔の思想界(哲学、宗教)での、宇宙原理の紹介・解説をしました。次には近年の知識を使っての、ロゴス・法・道を更に詳しく具体的に紹介解説をしていきます。なお主に階層構造(トーナメント形式)という…

1-1)宇宙原理、法(仏教)、道(道教)、ことば(キリスト教) 1-1-5)道教の「道」

1-1)宇宙原理、法(仏教)、道(道教)、ことば(キリスト教) 1-1-5)道教の「道」 道教では、宇宙原理を「道」(タオ)と言い表しています。「道」(タオ)とは、宇宙自然の普遍的法則、根元的実在、道徳的な規範、美や真実の根元などを広く意味します。道は、超越的で人間…

1-1)宇宙原理、法(仏教)、道(道教)、ことば(キリスト教) 1-1-4)キリスト教の「ことば」とヘラクレイトスのロゴス

1-1)宇宙原理、法(仏教)、道(道教)、ことば(キリスト教) 1-1-4)キリスト教の「ことば」とヘラクレイトスのロゴス キリスト教では、宇宙原理を一言で表わせば「ことば」(ロゴス)と表現していると、私には思えます。新約聖書中の「ヨハネによる福音書」の冒頭の記述…

1-1)宇宙原理、法(仏教)、道(道教)、ことば(キリスト教) 1-1-3)仏教の「法」

1-1)宇宙原理、法(仏教)、道(道教)、ことば(キリスト教) 1-1-3)仏教の「法」 仏教では、宇宙原理を「法」(仏教では「ダルマ」は「宇宙の法と秩序」を意味する)という用語で呼んでいます。インドでは、仏教(釈迦)が生まれる前のウパニシャッド(哲学)時代には、法は「最…